小宇宙

朝日を浴びたキリン草が金色(こんじき)に輝いていた。
そればかりではない。若いススキの穂は白銀(はくぎん)に輝いている。
たった一晩に染め上げられた、中秋の候。

そういえば、今夜は13夜。
昨日までの上弦の月が、今宵は満月となって空にかかる。

今や我々は、月にもゆくし、火星にも行ける。
狭い地球を飛び出して、果てしない宇宙に思いをはせることもある。
けれど、私の宇宙はキリン草が群生するこの原っぱでいい。

草木の日々変幻する神秘に圧倒される。
太陽の暖かさ、まばゆさを感ずるたびに、今生きている自分自身を愛おしいと思う。
永遠でない自分の命をありがたく思う。

時々思うのである。
すべてを投げ捨てた時、そこはいったいどんなところなのか・・・

悟りを開いたときに、キリン草に感動することができるのだろうか。
秋風に揺れるススキの先のあの月に感動することがあるのだろうか。

無為とはどういうことなのだろうか。

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この記事を書いた人

6月生まれ
そのせいか、寒さより、暑さに強い
限界を超えた体重に苦慮して、昨年、カーブス入会
見た目より、感傷的で繊細(と自分では思っている)

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