父の庭先から『花散しの雨と風』

頭上はるか遠くで、風がうなり声をあげている。
昼頃から、止むことなくうなり続けている。

が、父の庭は、いたって平穏だ。
今夜半には、関東に到達し、激しい雨を伴って、地上を吹き荒れるに違いない。
ここ数日の暖かさで、満開になった桜の花を吹き飛ばしてゆくに違いない。
こんな春の嵐を「花散しの雨や風」と呼ぶそうだ。
「花冷えとか」「春雨」とか突然の春の天気には、結構素敵に命名されていて私は嫌いではないが、「花散し」には、情緒がなくていただけない。
先週の嵐では、源平桃の花びらを吹き飛ばしていったばかりなのにが、今度は桜か。
こう思いながら、毎年、ゆき急ぐ春を見守るだけである。

一昨日、柿の芽がかすかに大きくなったのに気付いたが、朝にはもう黄緑色に輝いているのだ。
のむら紅葉も朝日の中で燃え上がろうとしていた。
もう3月も終わる。

東日本大震災から10年という節目に、多くの報道がなされていたが、身近な人の死は
どんな形であれ、時間では癒されない。
年を取ったせいか、見ず知らずの、誰の話を聞いてもすぐに涙が溢れてしまう。

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この記事を書いた人

6月生まれ
そのせいか、寒さより、暑さに強い
限界を超えた体重に苦慮して、昨年、カーブス入会
見た目より、感傷的で繊細(と自分では思っている)

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